第34話 − 「運転」



< 駅の改札前 >

よしこ

ココロ

たまえ

「え〜?スゥちゃん寝坊?!」
「ええ。今ぱふぇちゃんから連絡ありまして。」
「萌姉は一緒じゃなかったんだ?」
「スゥは相変わらず、ずっと家出中ですから。」
「んで、どうするの?お花見。」
「何とか間に合わせるから先に行って、とのことです。」
ココロ
うぃる
ココロ
たまえ
うぃる
ココロ


ココロ

よしこ
「ところで、何?そのでっかいトランクは。」
「マスターの着替えその他です。」
「・・・着替えって、ただの花見だよ?!」
「日帰りだし。」
「何があるか分かりませんので。」
「それにしても多すぎじゃあ?」
「スゥの分まで入ってますし。ほら、あの子家出中の身ですから、
 どうせ何も持ってこないに決まってます。」
「・・・あそ。」
「大丈夫ですわよ。第一持つのはうぃるですし。」
「電車来るよ〜。乗り込め〜♪」



< スゥの隠れ家 >

スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
「まったく〜!あれほど起こしてくれって頼んだのに!」
「ですから!起こした後二度寝しないでくださいよ?!」
「起きるまで起こせ!」
「もぉ〜。わがままなんですから・・・」
「とにかく!急いで準備してくれ!」
「荷物は萌様が持っているそうですよ?」
「そう。なら乗り換えの最短ルート調べて!」
「ああ、それなら・・・」
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
「これで、びゅ〜んと。」
「・・・本気?」
「速いですよ?」
「速いって言われても・・・」
「大丈夫です!ワタシの自信作ですから!」
「・・・いや、それが一番心配・・・。」
「ほら急いで乗ってください!時間が勿体ないですよ?」


< 2時間後 >



ぱふぇ

ぱふぇ
うぃる
よしこ
たまえ
ココロ
スゥ
「まさか、先に着いているとは・・・」
「とは言っても、ほんの10分ほど前ですよ。」
「よく間に合いましたわね?」
「高速をかっ飛ばしましたから!」
「・・・高速道路、大渋滞って聞いたような・・・」
「ねえ、ボクら乗ったの、リニアモーターカーだったよね?」
「うん。平均時速600キロ。」
「おーい。そっちは生きてる〜?」
「ひと思いに殺して・・・」
ココロ
スゥ
よしこ
スゥ
うぃる
ぱふぇ
うぃる
ぱふぇ
うぃる
「スゥちゃん大丈夫〜?」
「まだクラクラする・・・。」
「はっはっは。だらしないなあ、スゥちゃん。」
「・・・・・・」
「よく無事だったな。」
「Eフィールド、ちゃんと張ってましたから。」
「いや、よく捕まらなかったと・・・」
「こんな時の為の光学迷彩です。」
「それ、犯罪だろ・・・」


< 7時間後 >


ココロ

よしこ
スゥ
よしこ
「わ〜、のんびりしてたらすっかり夜になっちゃった。」
「そうですね。そろそろ帰りましょう。」
「桜、綺麗だったね〜。」
「夜の高速も綺麗だと良いねえ、よしこクン?」
「うん・・・・・・へ?どういう意味・・・」
よしこ
ぱふぇ
スゥ
たまえ
よしこ
ぱふぇ
よしこ
スゥ
よしこ
スゥ
よしこ
ぎゃ〜!ほどいてぇ〜!!
「じゃあ、よしこさんと先に帰ってますね?」
「おう。競争だぞ?」
「よしこちゃん、負けたらパフェおごってよ?」
おごる!おごるからぁ!
「大丈夫ですよぉ。負けませんから!」
そもそもなんでボクが?!
「あたしと違ってしっかりしてるんだろ?」
ぼ、ボクが悪かったからぁ!!
「帰りは空いてるみたいだから、最高速で飛ばせよ?」
やめてぇ〜〜〜!!






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