第4話 − 「おぷしょん」
スゥ「ぱふぇ、いいこと?よく聞きなさい。」
ぱふぇ「はい。」
スゥ「マスターであるあたしに断り無く、自分勝手に色々機能増やさないでよ?」
ぱふぇ「はい。」
スゥ「そもそも、なんで雑誌読んで発声機構が作れるのよ、あんたは?!」
ぱふぇ「『流行に乗り遅れない!春のコスメ特集』を参考にしました。」
スゥ「だから!根本的に参考にするものが違うでしょうが!」
ぱふぇ「そうですね。今はもう秋ですものねえ。」
スゥ「そうじゃないんだってのに!!」

スゥ「あと、勝手に外出しないこと。」
ぱふぇ「はい。」
スゥ「まったく。勝手にCPUやらメモリやら増設するわ、勝手に空飛ぶようになるわ。」
ぱふぇ「・・・はい。」
スゥ「挙句に何?いきなりしゃべるようになっちゃって。」
ぱふぇ「・・・はい。」

スゥ「なのに本来の目的であるはずのカレー作成はいまだにパフェが出来上がる始末だし。」
ぱふぇ「・・・・・・」
スゥ「いったいどうすればそうなるの?ぜひ教えてちょうだい!」
ぱふぇ「・・・・・・」
スゥ「長々と説教したけど、あたしが言いたいこと分かる?」
ぱふぇ「・・・・・・」
スゥ「いくらあたしがメカに詳しくても、把握もしていない機能は直せないかもしれないでしょ?」
ぱふぇ「・・・・・・」

スゥ「そうなったら、いざおかしくなった時に困るのは、ぱふぇ、あんたなのよ?」
ぱふぇ「・・・・・・」
スゥ「・・・・・・ねえ。あたしの話、ちゃんと聞いてる?」
ぱふぇ「はい?
猫「にぁ〜〜〜」
スゥ「・・・・・・・・・・・・」
ぱふぇ「・・・・・・・・・・・・」

ぱふぇ「いきなり斧はあんまりですマスター。」
スゥ「どやかましい。
  しかしあんた、随分感情を表せるようになったわねえ?」
ぱふぇ「ええ。マスターからの指示で常に解析していますし・・・」
スゥ「ちょっと待って。あたしはそんな指示出した覚えないわよ?」
ぱふぇ「でも、よしこさんとたまえさんから『マスターからの伝言だから』と。」
スゥ「・・・あいつら・・・じゃあ何?妙な装備作ったのも・・・」
ぱふぇ「はい。お二人から色々と。」
スゥ「ああ、そぉ。色々とねえ・・・あいつらには明日みっちり問い詰めてやろう・・・

ぱふぇ「妙な指示だとは思ったんです。『陽電子砲(ポジトロン・ライフル)装備しといて』とか。」
スゥ「作るなそんなもの。つーか妙に思った時点でやめなさい。」
ぱふぇ「でもマスター、普段から変な指示なさいますから。」
スゥ「何?あたしがいつ変な指示出したっての、言ってみなさいよ。」
ぱふぇ「そうですねえ、例えば、『ダイエット中』と言いながらパフェ作るように言われましたし。」
スゥ「う゛。
ぱふぇ「で、それで太ったことを私のせいにされま」
スゥ「分かったもういい黙れしゃべるな静かにしろ。」
ぱふぇ「・・・あとは、ガバガバだと言うのにBカップのブラを買いに行けと」
スゥ「いいから黙れってのに!」
ぱふぇ「・・・・・・・・・」

スゥ「・・・で、他に『あんたが』『あたしから』『直接言われた』以外に追加した機能は何?」
ぱふぇ「・・・・・・。」
スゥ「何黙ってんのよ?答えなさい!」
ぱふぇ「・・・でも今黙れと」
スゥ「それはもういいからさっさと言いなさい!」
ぱふぇ(だから変な指示なんだってのに・・・)
スゥ「なんか言った?」
ぱふぇ「いいえ・・・あとは強化装備に関してです。」
スゥ「じゃあその辺は実際に見せてよ、人の金で何作ったのか。」
ぱふぇ「え?かなりの大物もありますよ?」
スゥ「『陽電子砲』言われた時点で覚悟してるから出しなさい。」
ぱふぇ「それでは・・・まず大気圏内用フライングユニット。」
スゥ「あー、この間の・・・って初っ端から大物かい。」
ぱふぇ「ただちょっとエネルギー消費に難ありなので改良が要ります。」

ぱふぇ「それから、これは近接戦闘用のデスサイズ。」
スゥ「またでかい鎌ねぇ・・・って、そもそも戦闘用なんて何しに?」
ぱふぇ「こちらも同じく近接戦闘用の刀と薙刀。」
スゥ「・・・なんかすでにあたしの所持金、超えてない?」
ぱふぇ「こちらがパルスキャノン。至近距離なら20cm厚の鋼板も貫通できます。」
スゥ「いや・・・だからね・・・?」
ぱふぇ「これは対戦艦用300mm長距離砲。」
スゥ「あの・・・えーと・・・」
ぱふぇ「こっちは遊戯用のスケボーです。
  それとこれは・・・
  こちらが・・・
  ・・・
  ...
  .

ぱふぇ「で、これが高機動戦闘・・・」
スゥ「分かった。もう十分分かったからしまっていいよ。」
ぱふぇ「え?でもまだ他にも」
スゥ「いいからもう片付けて。特にこいつ。

ぱふぇ「はい?」





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