第71話 − 「集結。そして」



  現在、A.D.2556。


スゥ
よしこ
スゥ
「残るはぱふぇだけか・・・。」
「タイトルからして、このままさよならーって感じがするんだけど。」
「・・・このままさよならしちゃおうかなあ。」
たまえ
スゥ
よしこ
リサ
はな
よしこ

「それは・・・なかなか思い切った決断で。」
「正直、どうやって連れて帰るか思いつかないし。」
「いつもみたいにびゅ〜んって」
「さすがに2億年も任意で遡れる技術は無い。」
「ではどうするんですか?」
「そうだね・・・ま、ボクがこのまま主役って事で。」
「いえ、そう言う問題では・・・」


  こちら、2億2千万年前。


ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
「大変ですよ!見たこともない生物がいっぱい!」
『ソウダネ。』
「ここ、どこなんでしょうねえ?」
『チキュウ。』
「・・・や、それは分かってますよ。」
ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
「とりあえず状況から鑑みて、少なくとも『現代』ではありませんねえ。」
『ソウダネ。』
「今はいつ頃なんでしょう・・・」
『チキュウ。』
「・・・・・・。」
ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
すぅ
ぱふぇ
「えーと。真面目に会話する気、あります?」
『ソウダネ。』
「・・・・・・次、『チキュウ』なんて言ったら怒りますよ?」
『チキュウ。』
「・・・・・・はぁ・・・」
ぱふぇ



すぅ


「あぁ〜ん!マスターどこですか居ないんですか居ないんですねそうなんですね
 きっとワタシだけ飛ばされちゃったんですね運が悪いんですねつーかオチ考えてなさそうな
 この展開はどうなんですかもー勝手に暴れちゃってもいいんですかそうなんですか?!
 ・・・・・・・・・・・・ふぅ。」
『マ、ガンバレ。』

  ぷちっ
ぱふぇ




「・・・負けません!きっとマスター達の元へ帰ってみせますよ!
 バッテリーなんて無駄に400年も保つんですからどうとでも・・・
 GPS反応無いしネットも繋がらないし、少なくとも元居た26世紀じゃないのは確かですが・・・
 ・・・妙に恐竜っぽいのが居るのは気のせいなんでしょうか・・・。
 はぁ・・・せっかくマスター逝っちゃっても大丈夫なように義体作りましたのに・・・」


  再び現代。


よしこ
スゥ
よしこ
スゥ
「どうしたの?急に黙っちゃって。」
「いや・・・なんか急に寒気が。」
「風邪でもひいた?そんなことより!ボクが主役!」
「だから。順当に行けばあたしに決まってるだろ?」
よしこ
スゥ

スゥ
たまえ
はな
よしこ
スゥ
よしこ
ぱふぇ
「一体どんな『順当』なわけさ?!」
「ぱふぇ居ないし、芽亜居ないし、次に魅力あるのはあたしだろ?」
「それは聞き捨てなりませんわね〜。」
「姉貴なんてたまにしか出てこないだろ?」
「・・・わたしの存在、忘れられてる?」
「私なんか、発言すらほとんど・・・」
「とにかく、ボクが主役!」
「しつこいな〜。」
「スゥちゃんこそ!」
「やほ〜。」
スゥ
芽亜
リサ

スゥ
よしこ
ぱふぇ
「だから。主役張るにはやっぱりそれ相応の」
「おーい?」
「・・・?」
「やはり主役にふさわしいのはワタクシ」
「でもさ」
「ボク主役なの〜!」
「マスタ〜?」
スゥ
ぱふぇ
芽亜
スゥ
よしこ
ぱふぇ
「・・・・・・。」
「ちわ〜。」
「ただいまでーす。」
「あ〜も〜!」
「・・・せっかく無視して次の主役決めようとしてたのに!」
「・・・やっと帰ってきましたのに、そんな扱いですか?」
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ

よしこ
芽亜
スゥ
「まったく・・・・・・で、どうやって帰って来た?特にぱふぇ!」
「や〜。復活して間がないので、まだまだ記憶が色々と・・・。」
「お前・・・中生代まで吹っ飛ばされたんだぞ?」
「あ〜、やっぱりそうだったんですか?どおりで・・・
 実のところ、内蔵時計もオーバーフローしちゃってて、今が何日なのかも。」
「ねえねえ。どうやって帰ってきたの?」
「話せば特に長くもなく感動もなく。」
「・・・・・・芽亜の方が詳しそうだな。」
芽亜
スゥ

たまえ
芽亜
よしこ
スゥ
芽亜
スゥ
「アタシ、充電が完了して気が付くと雪原に一人。」
「あたしはとっとと帰って来たからね。
 ・・・よく考えたら、何でお前あれだけ部品使われて無事なんだ?」
「まあ芽亜ちゃんだし。」
「それで。途方に暮れたので氷切り出して、かき氷作って食べてました。」
「途方に暮れてかき氷食べるの?」
「つーか南極でかき氷食うかよ、普通。」
「材料はいくらでも。」
「あー、分かったから次!」
芽亜
スゥ
芽亜
リサ
「で、しばらくは色んな味を楽しんでたのですが。」
「マテや。何を発掘している?」
「美味でした。」
「食べたのか?!」
芽亜
よしこ
芽亜
スゥ
「そしてそろそろ辺りの氷も食べ尽くすかという頃」
「相変わらず底なしだね・・・。」
「見覚えのある物を掘り出したのですよ。」
「・・・・・・。」
よしこ
芽亜
スゥ

ぱふぇ

「それ・・・ぱふぇちゃんだったってわけ?」
「どうりで食べたことがあるな〜って」
「食ったことあったのか?」
「えーと、つまり・・・ぱふぇちゃん、ずぅっと南極の氷の下に・・・?」
「バッテリー保持のためハイパースリープに入ったんで、途中全然覚えてないんですよね。
 気が付いたら掘り出されてたって感じで。」
芽亜
スゥ
芽亜
スゥ
芽亜
スゥ
「と言うわけで、親子愛の勝利です!」
「・・・親子愛なのか?」
「そうです!」
「食べたのにか?」
「親子愛です!」
「えーと・・・いや、もういい・・・。」
リサ
スゥ
よしこ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
「兎にも角にも、全員揃った?」
「あー。とりあえずこれで全員かな?」
「・・・主役」
「残念だが保留。」
「あ、そうだ。マスターにおみやげが」
「・・・・・・三葉虫とかなら要らんからな?」
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
ぱふぇ
スゥ
「恐竜と戯れてる時に暇してたんで、マスターがもしもの時の為の義体を造っ」
「捨てろ。」
「でも、アンモナイトとか使って」
「要らんわ!」
「他にも」
「とっとと土に返せそんな物!」
よしこ
たまえ
よしこ
リサ
たまえ
よしこ
たまえ
よしこ

たまえ
リサ
「あ〜あ。せっかく真の主役になれたのに。」
「どーでもいいじゃないか。」
「良くないよ!これじゃボクの魅力が」
「つーか・・・ドタバタしてる間に夏休み突入・・・」
「そう言えば終業式・・・通知票も・・・」
「あ・・・。」
「家帰るのが怖いな。大きなネコくらい。」
「ボク、今日の夕日すら見れないかも・・・。」

「ところでリサさん。今、夏・・・」
「ほっといて。」


やっと終わったぞ〜。(汗




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